会社や団体を世の中に広く知ってもらうためにはロゴマークが欠かせません。ただし、人の目を引くようなインパクトも大事ではありますが、まずはじめに考慮すべきなのは、それを見た人に「事業や活動、理念や思いを正しくイメージしてもらえるか」でしょう。

ここではネクタイをモチーフにしたロゴマークがどんな場合に適しているかについて紹介していきます。

目的を実現するロゴマークの制作の方法

ロゴマークの役割とは?

そもそもロゴマークの役割とは何なのか?について、まだぼんやりとしていることもあるかもしれません。ロゴマークの役割についてもう少し詳しく見てみます。仮にあなたが初めて誰かと会った場合、一番最初に目が行くのはどんなところでしょうか?おそらく高確率で顔や服装などの外見ではないでしょうか。

外見だけで「この人は〇〇な人だろう」とすぐに判断すべきではないというのは全くもってそうなのですが、一方で、外見から得られる情報というのは、その人の印象を決めるうえで大きな役割を果たしているのもまた事実なのです。

ロゴマークの役割は、そんな場面における外見に似ています。顧客の視界に最初に入る可能性が高いのは、広告や名刺に印刷されたロゴマークであるケースは多いからです。そして、そのロゴマークを見ただけで、顧客の頭の中では会社(団体)の印象の大部分が形作られてしまうことも決して珍しいことではありません。

万が一この時点で、「こことは目的が違うかもしれない」「こことは上手くやっていけないかもしれない」と、顧客からのイメージや期待にズレが生じてしまうのは避けたいと思うのは普通のことでしょう。そんなリスクを低減してくれるのがロゴマークの役割なのです。

さらに、ロゴマークには別の役割もあります。日常の中で、何かしらのマークを目にしただけで、自然と連想される企業や商品は少なくありません。これにはロゴマークが人々の記憶の中にしっかりと定着していることが影響しています。

一般的に、人間には文字よりも絵や写真などのほうが記憶情報として残りやすいという性質があります。ロゴマークはこの性質を上手く利用することにも一役買ってくれるわけです。一目見ただけで「あの会社(団体)だ」と思い出してもらえるというのは、他社との差別化を図るうえでも非常に重要なポイントになりえます。

ネクタイのイメージ1:ビジネス

それでは、ネクタイをモチーフにしたロゴマークが与えるイメージについて、具体的に紹介していきます。ネクタイを締めるときというのはどんな場合をイメージするでしょうか?やはり大半の人は仕事をするときだと考えられます。

このことから、ネクタイとはビジネス(仕事)そのものを象徴すると言えるでしょう。

このイメージは、いわゆるBtoBの事業展開をしている会社のロゴマークに向いています。個人向けではなく法人向けのサービスや商品を展開していることを、顧客に知ってもらいやすくなるからです。

ネクタイのイメージ2:専門性や知性

ノーネクタイやカジュアルな服装での勤務を認めている企業は増えています。しかし、そんな中でも、ネクタイを締めて仕事しているというイメージが根強い職業もあるものです。例えば、弁護士や税理士などの士業や、教師、公務員などはその代表例ではないでしょうか。

これらの職業は、特定の知識や資格がないと仕事に就けないため、専門性や知性を自然と連想させてくれます。それらの職業に関わりの深い会社(団体)であったり、企業や団体として専門性や知的な印象を大事にしたいと考えているのであれば、ロゴマークにネクタイを取り入れてみるのは十分な効果があると言えそうです。

ネクタイのイメージ3:身だしなみ(礼儀正しさ)

ネクタイは身だしなみの一部として認識されていることもあります。その点から、身だしなみを整えるために必要な事柄やアイテムを表すことに利用できます。例えば、理髪店をはじめ、男性向けのヘアケアやスキンケア商品などを扱っている小売店などが適しているでしょう。

また、きちんと身だしなみを整えることは礼儀正しさや丁寧さを表します。このイメージは、人とコミュニケーションを取る機会が多かったり、顧客とのやり取りの中で礼節や接遇を重視したい場合にぴったりではないでしょうか。

とりわけ、接客業やサービス業に関わる企業がネクタイをモチーフにすることで、顧客から「礼節を尽くしたおもてなしを受けられそうだ」という期待を持ってもらええることを見込めます。

ネクタイのイメージ4:格式の高さ

高級レストランにはドレスコードというものが存在します。そして、そのルールの中ではネクタイの着用が義務付けられていることがほとんどです。これは伝統を重んじたりを品格を大事にしたいという背景がもとになっていると考えられます。

すなわち、ネクタイは格式の高さを意識させる契機にもなるのです。前述した高級レストランはもちろん、富裕層向けのサービスや、紹介制や会員制を採用しているサービスのように、普段の気軽さやカジュアルさよりも、非日常感や風格を味わってもらいたい、由緒あることを証明したいという場合には、ロゴマークにネクタイを取り入れてみるのがいいかもしれません。

ネクタイのイメージ5:大人っぽさ

ネクタイをする人は、いわゆる「大人」と見なされるような年齢や立場であることが普通です。このイメージはロゴマークに関して様々に応用が可能です。例を挙げると、一般的には若年層向けの商品やサービスを提供することが多い業界で、新たに中高年向けの事業を展開したいと考えている場合です。

事業の内容だけでなく、ロゴマークでも他社との差別化を図ることができます。別の例としては、子どもが大人に変わる節目をイメージさせる方法です。具体的には、進学、就職、成人がそれに該当します。このような節目を迎えるにあたっては、進学に必要な試験を通過するための学習塾、進学や就職をサポートしてくれる団体などが登場するはずです。

そのようなビジネスや団体がネクタイのモチーフを利用すると、その職務や役割に十分にふさわしいと言えるのではないでしょうか。

ネクタイの持つイメージを活用したブランディングを

身近な存在であるネクタイですが、紹介したように、それが与えるイメージは様々にあるのです。このイメージを上手く利用しない手はありません。伝えたい価値や魅力、大切にしたい理念や思いを誤解なく顧客に伝えられるようなロゴマークは、それ自体が1つのブランドと言っていいほどの存在です。

そんなロゴマークを持つための方法について考えてみるのもいいのではないでしょうか。

参考:ロゴマーク